スイング

タイプが分かると、上手くなる前に「迷い」が消えます

公開日:2026.08.20 著者:北川 誠 読了:約7分

芝の上でアプローチを指導する北川コーチと生徒
立ち方・握り方・体重のかかり方から、その人に合う形を見極める

ゴルフ雑誌を読み、動画を見て、レッスンにも通っている。それなのに、いざ打つ瞬間に何を考えればいいのか分からない。上達を止めているのは、技術ではなく迷いかもしれません。

結論:情報を増やすより、自分に必要な情報を絞るほうが早い

上達しない人は、練習が足りないのではありません。自分に合わないことを、真面目に続けていることのほうが圧倒的に多いです。

「正しいこと」が、あなたには合わないことがある

私が現場で一番よく見るのが、これです。実際にあった2つの例を紹介します。

例1:タメを作ろうとして、当たらなくなった方

ダウンスイングで「タメ」を作る練習を、ずっと続けていた生徒さんがいました。ところがタイミングが合わず、当たりが安定しない状態が長く続いていました。

体の使い方を確認すると、この方はタメを作らず、テンポよく振ったほうが合うタイプでした。練習の方向を逆にしてもらうと、その場で芯に当たり始めました。

変化はそこで終わりません。それまでのラウンドでは、常にスイングのことばかり考えていてスムーズに振れなかったそうです。それが「頭がスッキリして、思い切り振れた」と。

最後にこう言われました。

これからのゴルフが楽しみです

例2:左足に乗り切ろうとして、球が弱くなった方

「フィニッシュで左足に乗り切る」と教わり、その通りに振っていた生徒さんもいました。しかし打球は弱く、本人もずっと違和感を抱えたままでした。

この方は、後ろ足に体重が残るほうが力の出るタイプでした。後ろ足で打つ感覚に変えたところ、打球に力が生まれ、ようやく「しっくりきた」と。

どちらのケースも、教わった内容が間違いだったわけではありません。その人には合わなかっただけです。

正しいはずのことをやって悪くなる。ゴルフに限らず、スポーツではこれが本当によく起きます。

人の体には、生まれつきの「使い方の癖」がある

体重が前寄りにかかる人と、後ろ寄りにかかる人がいます。体をひねって力を出す人と、まっすぐ動かして力を出す人がいます。

これは癖でも欠点でもなく、生まれ持ったものです。血液型と同じで、優劣はありません。大きく4つの傾向に分かれます。

問題は、レッスンや雑誌の情報の多くが「全員に同じことを教える」前提で作られていることです。

だから、ある人には効き、別の人には逆効果になる。あなたが上手くならなかったのは、続ける力がなかったからではありません。

一番変わるのは、実は技術ではありません

自分のタイプが分かると、まずグリップとアドレスの軸が決まります。

ここが決まると何が起きるか。練習が一本道になります。

技術が上がるより先に、頭が静かになります。そして、頭が静かになった人は、そのあと勝手に上手くなっていきます。

30年間指導してきて、私が一番大きいと感じているのはこの部分です。

よくある間違い

自分のタイプは、自分では分かりにくい

正直に言うと、自己判断は当てになりません。

長年やってきた癖と、生まれ持った特性が混ざってしまうからです。「自分は前寄りだと思う」という人が、実は逆だったケースを何度も見てきました。ここを間違えたまま練習すると、遠回りが続きます。

見るべきなのは、立ち方、握り方、体重のかかり方。数分あれば判断できます。

まとめ

PHILOSOPHY

型にハマるな、自分にハマれ。

これが私の指導の軸です。上手い人の形をなぞる必要はありません。あなたの体に合った形が、必ずあります。

まずは、自分がどちら寄りなのかを知るところから始めてください。

北川 誠

北川 誠(きたがわ まこと)

北川ゴルフスクール代表。4スタンス理論マスター級トレーナー。指導歴30年、2013年 World Golf Teachers Cup 優勝。愛知県内4会場のレッスンと全国対応のオンライン添削を行う。