スイング

スライスが直らない人へ。原因は振り方ではなく、構えた時点で決まっています

公開日:2026.08.13 著者:北川 誠 読了:約8分

練習場で構えの向きと体の向きを確認する北川コーチの指導
スライスは振り方の前に、構えとグリップの噛み合わせで決まる

スライスを直そうと、振り方をいくら変えても直らない。インサイドから振ろうとして、今度は引っかけが出る。そういう方に最初にお伝えしているのは、「振り方の前に、構えを見ましょう」ということです。

結論:外から入るしかない構えで立っている

スライスに悩む方の多くは、構えた時点ですでに、外から振り下ろすしかない体勢になっています。

この状態で振り方だけを直そうとするのは、ハンドルを固定したまま曲がろうとするようなものです。直らないのは当然で、練習量の問題ではありません。

1.「まっすぐ向いているつもり」が、まっすぐではない

一番多いのがこれです。

本人は目標に向かって構えているつもりなのに、実際は肩が目標より左を向いている。狙っている方向と、体が感じている方向がズレているんですね。

肩が左を向くと、自然と右肩が前に出ます。右肩が前に出た状態からクラブを下ろせば、軌道は外から入る以外にありません。カット軌道になるのではなく、カット軌道でしか振れない構えになっているということです。

厄介なのは、本人にまったく自覚がないことです。感覚ではまっすぐ向いています。だから「もっとインサイドから振れ」と言われても、体は言うことを聞きません。

2. 構えに入る順番を変えるだけで、向きは直る

では、どう直すか。

私がまずお願いするのは、ボールの後方から立って、目標を見てもらうことです。横から見た方向感覚と、後ろから見た方向感覚は別物です。ここを飛ばして真横から構えに入ると、ほぼズレます。

そのうえで、その人がやりやすい「構えへの入り方」を一緒に決めます。ここは人によってまったく違います。

前者が合う人に「イメージを描いて」と言っても曖昧すぎて機能しません。後者が合う人に細かい目印合わせをさせると、窮屈になって振れなくなります。

正しい構え方は一つではありません。合う入り方が一つあるだけです。

3. グリップと、必要な感覚が噛み合っていない

もう一つ多いのが、グリップと振り方がちぐはぐなケースです。

グリップには大きく3種類あります。

ここで大事なのは、それぞれで必要な感覚が正反対になることです。

ウィークで握っている人は、インパクトでフェースが開きます。だから振っている最中は「閉じる」感覚が必要です。

ストロングで握っている人は、逆にフェースが閉じます。だから「開く」感覚を持っていて、ちょうどスクエアで当たります。

つまり、ストロングで握っている人が「閉じよう、閉じよう」としていたら、当たるわけがありません。逆も同じです。

自分がどう握っていて、その握りにはどの感覚が要るのか。ここを知らないまま振っている方が、本当に多いです。打球が曲がるのは、腕の問題ではなくこの噛み合わせの問題であることがよくあります。

4. 前傾の作り方は、人によって逆になる

ここが一番お伝えしたい部分です。

構えを作るとき、股関節から前傾する人と、膝を少し曲げてから前傾する人がいます。

これは好みではありません。体の作りによって、力の出る立ち方が決まっています。合わない立ち方をすると、それだけで力が伝わらず、体も回りません。

厄介なのは、レッスンでも雑誌でも「正しい構え」は一つとして教えられていることです。だから、自分と逆のタイプの構え方を真面目に練習し続けている人が出てきます。

そして、その人はどれだけ努力しても上手くなりません。努力が足りないのではなく、方向が逆なだけです。

よくある間違い

まとめ

スライスは、振り方の癖ではありません。構えとグリップの噛み合わせで、打つ前からほぼ決まっています。

そして、その正解は人によって変わります。私が30年間指導してきて確信しているのは、ここです。

PHILOSOPHY

型にハマるな、自分にハマれ。

まず構えから見直してください。振り方を変えるのは、そのあとで十分です。

北川 誠

北川 誠(きたがわ まこと)

北川ゴルフスクール代表。4スタンス理論マスター級トレーナー。指導歴30年、2013年 World Golf Teachers Cup 優勝。愛知県内4会場のレッスンと全国対応のオンライン添削を行う。