練習しているのに上手くならない。原因は体ではなく「順番」です
練習場には通っている。球数も打っている。それなのにコースに出るとスコアが変わらない。その壁にぶつかっているのは、才能でも練習不足でもありません。上達の「順番」を飛ばしているだけです。
結論:上達を決めるのは球数ではなく順番
何百球打つかではなく、自分に合ったやり方で、正しい順番を踏んだか。ここを外したまま量を増やしても、変わるのは疲労だけです。
1. 上達には3つの段階がある
動きが身につくまでには、必ず順番があります。
① わかる段階
教わったことの意味が腑に落ちる時期。まだミスは多く、試しながら直していきます。ここで結果を求めると心が折れます。
② つながる段階
バラバラだった動きがつながり、タイミングに意識が向く時期。ここで大事なのが「今のが良い当たりだ」と自分で感じ取れること。人に言われて気づくうちは、まだ自分のものになっていません。
③ 考えなくてもできる段階
車の運転と同じです。ベテランドライバーは「次はこのペダル」と考えません。スイングも、考えずに振れて初めて完成です。
裏を返せば、振っている最中に手順を考えているうちは、まだ身についていないということ。ここを体の記憶に落とすために、私は「歩く動作」を使っています。誰でも考えずにできる動きだからです。
2. 教わり方には4つのタイプがある
同じ言葉が、人によって届いたり届かなかったりします。情報の受け取り方に癖があるからです。
- とにかく打って覚えたいタイプ — 素振りを繰り返し、体で確かめたい
- 感覚をつかみたいタイプ — まずやってみたい。分析ばかりだと飽きる
- 見て覚えたいタイプ — 映像やお手本を見て、頭に絵を描きたい
- 理屈で納得したいタイプ — 理由が分からないと動けない
理屈で納得したい人に「シュッと振って!」と言っても、絶対に伝わりません。逆に、感覚でつかみたい人に理論を並べれば、その場で興味を失います。
レッスンが合わなかった経験があるなら、それはあなたのせいでも、コーチの腕のせいでもありません。伝え方が噛み合っていないだけです。
型にハマるな、自分にハマれ。私が指導で一番大事にしているのはここです。
3. 体・頭・心、3つ揃って初めて身につく
上達には3つの要素があります。
- 体 — 実際に動かすこと
- 頭 — 状況を読み、選ぶこと
- 心 — 緊張しても、いつも通りでいられること
練習場では打てるのにコースで別人になる人は、体だけを鍛えて、頭と心を置き去りにしています。ドライバーの飛距離より、この2つのほうがスコアに直結します。
よくある間違い
- 球数を増やせば解決すると思っている
- 段階を飛ばして、いきなり「考えずに振れる」を狙う
- 上手い人のやり方をそのまま真似る
- 良い当たりの感覚を、自分で確かめる作業をしていない
どれか一つでも当てはまるなら、練習の中身を変えるだけでスコアは動きます。
レッスンでの実例
ある生徒さんは、ダウンスイングで「タメ」を作る練習をずっと続けていました。ところがタイミングが合わず、当たりが安定しない状態が長く続いていました。
タイプを確認したところ、この方はタメを作らず、テンポよく振ったほうが合うタイプでした。練習の方向を逆にしてもらうと、その場で芯に当たり始め、手応えが戻ってきました。
変化はそこで終わりませんでした。それまでのラウンドでは、常にスイングのことばかり考えていてスムーズに振れなかったそうです。それが「頭がスッキリして、思い切り振れた」と。最後にこう言われました。
これからのゴルフが楽しみです
練習が足りなかったのではありません。合わない練習を、真面目に続けていただけです。そして合うやり方に変えると、体より先に頭が軽くなります。
まとめ
「なぜできないのか」と悩んだときは、一度クラブを置いてください。そして、自分がどの段階にいて、どのタイプなのかを確かめる。それだけで、次の練習の中身が変わります。
上達は、腕からではなく頭から始まります。自分の段階とタイプを対面で確かめたい方は、4スタンス診断レッスンでお手伝いします。